育成就労は2027年4月開始|「航空」分野の追加案と、技能実習を受け入れている会社が残り半年でやること
技能実習に代わる育成就労は2027年4月1日に始まります。有識者会議で示された「航空」分野の追加案(18分野へ)、特定技能「外食業」の交付停止の状況、監理支援機関の許可と育成就労計画の施行日前申請のスケジュールを整理し、受け入れ企業が今やるべきことをまとめます。
技能実習制度に代わる「育成就労」が、2027年4月1日に始まります。開始まで残り半年を切り、2026年9月9日の政府の有識者会議では、受け入れ分野に「航空」を加える案も示されました。技能実習生を受け入れている会社、これから外国人材の受け入れを考えている会社に向けて、ニュースの要点、会社への影響、いまやっておきたいことを整理します。
ニュースの要点:航空分野を加えて18分野へ
共同通信の報道(2026年9月9日)によると、政府は同日の有識者会議で、育成就労の対象に航空分野を加える案を示しました。対象となるのは空港グランドハンドリング(航空機の誘導や手荷物の積み降ろしなど)の業務で、介護、農業、宿泊などとあわせて計18分野になる見込みです。有識者会議での議論を踏まえ、12月に閣議決定する方針と報じられています。
受け入れの人数については、特定技能1号の航空分野の受け入れ上限4,900人のうち、300人分を育成就労に割り当てるとされています。育成就労は、入国時から3年間で特定技能1号の水準まで育てることを目指す制度なので、分野ごとの受け入れ枠は特定技能とセットで決まっていきます。
特定技能「外食業」は新規の交付が止まったまま
同じ会議では、特定技能の外食業分野で、受け入れ見込数に達したため在留資格認定証明書の交付を2026年4月13日から一時停止している件も報告されました。入管庁の案内(2026年9月10日掲載)では、在留期間の更新は通常どおり審査されていますが、海外から新たに呼び寄せるための認定証明書は、受付日の古い順に少しずつ交付される扱いで、他の在留資格からの変更も、一部を除いて原則不許可とされています。分野ごとの受け入れ枠が、実際の採用計画を左右するようになっていることがわかります。
企業への影響:「監理団体」から「監理支援機関」へ
育成就労では、いまの監理団体は、新たに「監理支援機関」としての許可を受けなければ監理を続けられません。受け入れ企業の側も、技能実習計画に代わる「育成就労計画」の認定を受ける必要があります。
外国人技能実習機構の案内によると、監理支援機関の許可は2026年4月15日から、育成就労計画の認定は2026年9月1日から、施行日前の申請の受付がすでに始まっています。育成就労計画は、育成就労を始める予定日の7か月前から5か月前までに申請することとされ、たとえば2027年6月1日に始めるなら、2026年11月1日から2027年1月1日までが申請期間です。監理型の場合は、監理支援機関が許可の申請を済ませていないと計画は認定されず、申請の際にはその受理票の写しも必要です。審査結果は2027年4月1日以降に順次通知されます。
つまり、受け入れ企業の準備は、取引している監理団体の準備状況に左右されます。監理団体が許可の申請を済ませているか、どの分野・職種を扱う予定か、送出機関が認定を受けられそうかを、会社の側からも確認しておく必要があります。
今やるべきこと
最初に、いま受け入れている技能実習生一人ひとりについて、実習がいつ終わり、その後どの在留資格に移る見込みかを一覧にします。技能実習のまま残る人、特定技能1号に移る人、育成就労で新たに受け入れる人が混在する時期になるため、名簿で整理しておかないと更新や変更の時期を取りこぼします。
次に、監理団体に、監理支援機関の許可申請の状況と、2027年度の受け入れスケジュールを確認します。育成就労の開始時期から逆算すると、計画の申請は年内から年明けにかけて始まります。日本語能力の要件や、受け入れ先の体制に関する要件も変わるので、監理団体と一緒に要件を確認しておくと安心です。
外食業のように受け入れ枠で新規の受け入れが止まる例も出ているので、採用計画は一つの在留資格に頼りすぎず、特定技能での国内採用なども含めて複数の道を用意しておくとよいでしょう。航空分野の追加は12月の閣議決定を待つ段階で、細部はまだ変わる可能性があります。最新の内容は入管庁・厚生労働省・外国人技能実習機構の資料でご確認ください。
よくある質問
育成就労はいつから始まりますか?
2027年4月1日に始まります。監理支援機関の許可(2026年4月15日から)と育成就労計画の認定(2026年9月1日から)は、施行日前の申請の受付がすでに始まっています。
今いる技能実習生は、2027年4月以降どうなりますか?
すでに技能実習を行っている人は、経過措置により技能実習を続けられるのが基本です。実習を終えたあと特定技能1号に移るかどうかを含め、一人ずつ時期と行き先を整理しておくことをおすすめします。
航空分野で育成就労の受け入れはできますか?
2026年9月9日の有識者会議で追加案が示され、12月に閣議決定する方針と報じられている段階です。対象は空港グランドハンドリングの業務で、受け入れ枠は300人とされています。正式な決定を待って確認してください。
監理団体が監理支援機関の許可を取らなかったら、どうなりますか?
監理型の育成就労では、監理支援機関の許可がなければ育成就労計画が認定されません。取引先の監理団体が申請を済ませているかを早めに確認し、必要なら別の機関も検討しておく必要があります。
アンドシードへのご相談
外国人雇用・在留資格のご相談は、行政書士事務所アンドシードへ。技能実習から特定技能への移行、育成就労に向けた在留資格の整理、監理支援機関の許可申請まで、受け入れ企業と監理団体の両方からのご相談を承っています。
出典
本記事は2026年10月9日時点の公表資料と報道をもとに、行政書士事務所アンドシードが要約・解説したものです。制度の細部は変わることがありますので、最新の案内をご確認ください。
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この記事は、当事務所の記事サイト「外国人雇用と在留資格のノート」にも掲載しています。掲載元:https://lp.andceed.com/ikusei-shuro-2027-junbi/
English version: https://lp.andceed.com/en/ikusei-shuro-2027-junbi/