特定技能「給食」「介護」の受け入れ継続へ、政府が区分変更案|病院・施設の給食と介護の会社が確認すること
2026年10月13日の日本経済新聞によると、政府は特定技能の受け入れ分野の区分を見直し、外食分野で止まっている「医療・福祉施設の給食業」を飲食料品製造分野へ移し、介護は育成就労の枠から2万人分を特定技能へ付け替える案を調整しています。案の中身と、給食・介護・食品製造の会社がいま確認しておきたいことを整理します。
2026年10月13日の日本経済新聞(電子版)によると、政府は特定技能の受け入れ分野の区分を見直す案を調整しています。外食分野で新規の受け入れが止まっている「医療・福祉施設の給食業」を飲食料品製造分野に移し、介護分野は2027年4月に始まる育成就労の枠から2万人分を特定技能に付け替える、という内容です。制度全体の受け入れ上限は変えずに、必要な分野の採用が止まらないようにする狙いがあると報じられています。
まだ政府内で調整中の案で、10月中旬の有識者会議で議論し、年内の閣議決定をめざすとされています。決まったことではありませんが、病院・介護施設の給食を請け負う会社、介護事業者、食品製造の会社にとっては、来年以降の採用計画に関わる話です。報道の要点と、会社がいま確認しておきたいことをまとめます。
ニュースの要点:何を、どこへ移すのか
分野 | 報道された案 | 時期の見込み |
給食業(医療・福祉施設) | 外食分野から飲食料品製造分野へ移す | 実現すれば2027年4月にも新規の在留資格認定が再開 |
介護 | 育成就労の介護の枠から2万人分を特定技能へ付け替える | 育成就労の開始(2027年4月)にあわせて |
飲食料品製造 | 分野の上限(13万3500人)は変えない | 給食業が加わる分、受け入れ停止が早まる可能性 |
外食分野は上限の5万人に近づいたため、2026年4月から新規の在留資格認定が止まっています。外食分野で働く特定技能の外国人は約4万9000人で、そのうち給食業は数千人以上とみられています。給食業を飲食料品製造分野に移せば、病院や介護施設の給食で新しく人を受け入れる道が開けます。
介護分野は、受け入れ上限12万6900人に対して、2026年7月時点の在留者は8万1000人でした。このままのペースでは2027年度後半に停止される想定だったとされ、育成就労から2万人分を移して特定技能の枠を15%ほど広げることで、停止の時期を先に延ばす考えです。
企業への影響:枠が「付け替え」になる意味
今回の案は、全体の上限を増やすのではなく、分野や制度のあいだで枠を移し替えるものです。そのため、ある分野が助かる一方で、別の分野や制度の枠は狭くなります。
病院・介護施設の給食を請け負う会社にとっては、止まっていた新規受け入れが再開に向かう前向きな話です。ただし移る先の飲食料品製造分野の上限は据え置きの方針で、報道では、この分野の枠が埋まる時期を2028年8月とみる弁護士の試算も紹介されています。再開されても、いつまで受け入れられるかは余裕を見ておく必要があります。
食品製造の会社にとっては、給食業の分だけ同じ枠を分け合うことになります。2027年度以降に特定技能で採用を増やす予定がある場合、停止の時期が早まるおそれを計画に入れておいたほうが安全です。
介護事業者にとっては、特定技能の停止が先に延びる一方で、育成就労の介護の枠は6割ほど減る見通しと報じられています。これまで技能実習で人を確保してきた事業者は、育成就労に切り替えたあとに同じ人数を受け入れられるとは限りません。特定技能での採用や、技能実習生から特定技能への移行を早めに検討しておくことが大切になります。
今やるべきこと
まず、自社の外国人社員と採用予定を「在留資格」と「時期」で一覧にします。今いる社員がどの在留資格で、いつ更新や移行を迎えるのか、来年以降に誰をどの制度で受け入れたいのかを書き出すと、枠の変更で影響を受ける部分が見えてきます。
給食を請け負う会社は、どの事業所の業務が「医療・福祉施設の給食」にあたるのかを整理しておくと、再開が決まったときにすぐ動けます。介護事業者は、2027年4月以降の受け入れを育成就労と特定技能のどちらで行うか、技能実習生の移行の時期とあわせて見直しておくとよいでしょう。
あわせて、10月中旬の有識者会議と、年内の閣議決定の内容を確かめてください。報道段階の案なので、最終的な区分や時期は変わることがあります。
よくある質問
病院の給食で、特定技能の外国人をいつから新しく受け入れられますか?
報道された案が実現すれば、2027年4月にも飲食料品製造分野として新規の在留資格認定が再開する見込みです。ただし政府内で調整中の案で、年内の閣議決定をめざしている段階です。正式な決定と入管庁の案内を待ってから手続きを進めてください。
外食分野ですでに働いている給食業の特定技能の社員は、どうなりますか?
外食分野の停止は新規の在留資格認定についてのもので、すでに働いている人の更新や転職は通常どおり行われています。区分が変わった場合の扱いは、正式に決まった内容で確認が必要です。
介護で技能実習生を受け入れています。育成就労になったら同じ人数を受け入れられますか?
報道では、育成就労の介護の枠は6割ほど減る見通しです。これまでと同じ人数を育成就労で受け入れられるとは限らないため、特定技能での採用や、技能実習生から特定技能への移行もあわせて検討しておくと安心です。
食品製造の会社にも影響はありますか?
飲食料品製造分野の上限は変えない方針と報じられているため、給食業が加わる分、受け入れ停止の時期が早まる可能性があります。特定技能で採用を増やす予定がある場合は、時期に余裕を持った計画をおすすめします。
アンドシードへのご相談
外国人雇用・在留資格のご相談は、行政書士事務所アンドシードへ。特定技能の受け入れや分野の確認、技能実習生から特定技能への移行、育成就労への切り替えの段取りまで、会社と社員の両方の立場からお手伝いします。
出典
本記事は2026年10月13日の日本経済新聞の報道をもとに、行政書士事務所アンドシードが要約・解説したものです。政府内で調整中の案であり、最終的な内容は変わることがあります。手続きの際は出入国在留管理庁の最新の案内をご確認ください。
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この記事は、当事務所の記事サイト「外国人雇用と在留資格のノート」にも掲載しています。掲載元:https://lp.andceed.com/tokutei-ginou-kyushoku-kaigo-kubun-henko/
English version: https://lp.andceed.com/en/tokutei-ginou-kyushoku-kaigo-kubun-henko/